洋画の技法

油彩

顔料を油で練った絵の具を使用する。

それまでの水で練った水性絵の具に較べ、乾きの遅さを利用して表現の幅を広げている。
つまり、薄く塗る事も厚く置く事も可能で、その分透明、不透明にも扱えるため、よりリアルな表現を実現した。

水彩

水彩絵の具には透明水彩、不透明水彩があるが、透明水彩には大きな特徴がある。白色の絵の具の力が弱いため、白は紙の白を残し、それを生かす必要がある。

水を含んだトーンの美しさから、油彩と水彩の両方を使う作家も多い。乾いても外気の影響を受けやすく、展示にはアクリル入りの額装が必要である。

アクリル

顔料にアクリル樹脂を練り込んだものを使用する。溶材は水であるため乾燥性は高いが、乾くと耐水性となる。

テンペラ

壁画(フレスコ画)、テンペラ、油彩とつながる洋画の歴史の中核をなしている。
水練りした顔料を、卵(酢を入れる)を使って描いてゆくのが基本形で、技法の幅は広い。一般には板に描き、乾くと耐水性となる。
ヨーロッパに数々の名品が残っている。

版画

日本では馴染みの深い木版(凸版印刷)から、技法の幅の広い錆版(凹版印刷)、シルクスクリーン(孔版印刷)、さらに、印刷が大がかりなために専門的技術者を必要とするものまで多彩である。