第一科 日本画

山﨑隆夫 やまざき たかお

理事

佇む

112×162

作家のことば

 青く澄んだ池に雲が映り込み、蛙を従えた蓮の花茎が、新緑の青紅葉に覆われた空へと伸びている。
 明日あたり開花するのであろうか。白い蕾が淡い光りを放ちながら静かに佇んでいた。
 初夏の爽やかな空気が漂う中、そこだけが音のない世界のように感じられ、しばしその神秘的な光景に目を奪われた。