第一科 日本画

内閣総理大臣賞

西田眞人にしだ まさと

会員

220×146

受賞理由

 橋より眺めたイギリスの教会であろう、また中央の人物は本人だろうか。作者の気持はもとより見るものに教会への赴きや優しさ静けさをも与えてくれる。制作工程も見事で深い群青で描いたことによりその場の空気までも感じとれる力作であった。ライフワークに北海道から沖縄まで一の宮を訪ね制作していると聞く。着実に制作している姿が目に浮かび頼もしい。

作家のことば

 十年以上前に訪れたスコットランド、インヴァネスでの取材です。人とペットのみが渡れる、白いノスタルジックな橋がネス川に架かります。星の装飾を伴った古風な橋のアーチと対岸の教会尖塔の構成が美しく、抽象的な表現も加味しました。既に故人となった人と一緒に旅した時のことなど懐かしんでもいます。