第一科 日本画

米田 実よねだ みのり

会員

冥界の遣い

234×173

作家のことば

 喰うか喰われるか、の世界でたくましく生きる獣(ハイエナ)の「美しさ」「はかなさ」をスケッチブック上でさらに昇華させ絵にしている。
 古代中国や江戸時代にも神獣や霊獣は魔除けとして描かれており、ギリシャ神話にも神化した絵や建造物のレリーフにも多く残されている。冥界の番犬の顔は過去、現在、未来を現し、「今、このときをいかに象化していくのか」という課題に、獣をつうじて切り込んだ私なりの祈りである。