岡本徳子
特選
過ぎゆく夏
178×220
受賞理由
騒ぐ風に運ばれて匂う花の香に、観る者の死生観を問う様に感じられる作品である。
作家のことば
照り返す日差しのもと大輪を咲かせたユリがその重みでしなる姿に気を揉み、道端で勢いを増すタケニグサの生命力に心打たれ、風の揺れに身をまかす野の草の動きに目が止まる。
それぞれの植物が織りなす美しい自然の有り様を、夕刻へと向かう空気感に留意しながら制作しました。