第一科 日本画

小木曽 登おぎそ のぼる

特選

162×227

受賞理由

 葉を白に見て枯葉を印象的に配した独特の構成である。特に白い葉の色に深みがあり美しく発色している。淡い色調が葉の重なりを感じさせ、枯葉の色や水の色も鮮やかで神秘的な輝きを見せる。蓮を通し独自の世界を展開している。

作家のことば

 花の季節以外はその存在に気付きづらいが、沼から梅雨の時期に花茎を出し、夏の日差しの中、綺麗で大きな花を咲かせる姿は他の花にない神秘を感じさせられます。枯れ果てていく姿にも趣があり、美しさが感じられます。生きるものの姿、変貌は人の生涯とも酷似しており、どこを切り取ってもそこに美が存在するように思います。