第二科 洋画

吉田 定よしだ さだむ

特選

木造船’23

F100

受賞理由

 古い船体を構成的に捉えた作品。風化の進んだ材質を大胆に表現し魅力あるものにしている。良く見ると木目の部分を削り取り見事な質感を出し、わずかな調子で網を表現し浜風匂う生活感を上手に描いているところが評価された。

作家のことば

 九州の東海岸に残されていた木造船の風食された古い舟枝に漁網を掛けて描いています。時の流れに見立てた木目模様を生かすため、画面を削りとることでマチエールを作り、前面にペンキ缶をドラムの上に載せて画面を構成しています。上方に積まれた砂利により抑揚をつけ、テントを張ることで生活感を描写しています。
和田 貢
 広いばら公園の一隅でふと見つけた情景である。大小様々な花が寄せ植えされたスペースで初夏の陽光を受けて生き生きと美しく輝いていた。
 さわやかで生命感溢れるばら園を描いてみた。