第三科 彫刻

蛭田二郎ひるた じろう

顧問

異邦の女 

53×23×24

作家のことば

 戦禍を逃れて、異国にて仮偶せざるを得ない女性が、身近に居られたので、一度だけ短時間モデルになっていただき首像を制作したものである。その美しい異邦の魅力的な女性の内面の表現をと願って制作に取りかかってはみたが、思いの何分の一も果せずに終った。この女性はすぐに遠くへ移られたとの風の便りを聞いた。つい最近のことである。