第五科 書

井茂圭洞いしげ けいどう

顧問

御酒Ⅱ

かな 90×168

作家のことば

 書美の醍醐味は心臓の鼓動の軌跡であり、呼吸の形象化であるという持論によりますと、書線の妙ということになります。そしてそれは毛筆の弾力を如何に扱うかに懸かっております。
 本作は朝日と夕日の一瞬の変化に魅せられ、運筆法と用筆法に留意して制作致しました。造形美だけでなく、字間、行間の余白美も追求しております。

すすこりが醸みしみきに我ゑひにけり
事なぐしゑぐしにわれ酔ひにけり