土橋靖子
理事
冬ごもり
かな
70×230
作家のことば
万葉集の長歌を題材にしました。
書簡のように卒意的に、また自然な高揚と沈着をおおらかに表現したいと念じましたが、書くほどに意識が先行し、残念ながら願う方向から離れていきます。
計算を超えた「出来た」と思える、野趣のある書を近頃は目指しています。
冬ごもり春さり来れば朝には
白露置き夕には霞たなびく
風の吹く木末が下にうぐひす鳴くも