第五科 書

吉川蕉仙よしかわ しょうせん

会員

放つと拈ず

漢字 135×115

作家のことば

 制作にあたっては、日々心の動きに伴い、縦横無尽に筆を走らせ、自由闊達を目指すことも、落ち着いて渋筆に徹し、静謐を追うこともある。しかし、そのどちらかに偏ってしまうと魅力ある作品には繫がらない。「放つと拈ず」は人間の「呼吸」と同じく、健全な息遣いを示す書表現に欠くことの出来ないものなのである。

放兩拈三