第五科 書

師田久子しだ ひさこ

会員

新古今和歌集(秋)

かな 213×60

作家のことば

 菊の模様の下絵のある紙に、和歌三首を、大字、中字、小字に書きわけ、一つの作品にと試みました。
 黒色、余白、リズムにより生まれる美しい景色を願い、書き進めましたが、意尽くせぬままの作品になりました。

秋の野を分け行く露にうつりつつ
わがころもでは花の香ぞする
たれをかもまつちのやまの女郎花
秋とちぎれるひとぞあるらし
(以下略)