第五科 書

西村東軒にしむら とうけん

会員

離騒

漢字 82×169

作家のことば

 中国前漢時代初期の竹簡に見られる肉筆の魅力に憧れを抱きつつ筆を執った次第である。墨色の明暗や静と動、特に動きある線条を出すべく抑揚と遅速に注力したつもりである。今回題材にした「離騒」は離別の愁思との理解のもと選定した。本年一月に失った師への思いからである。