木村通子
会員・審査員
松虫
かな
70×238
作家のことば
後撰和歌集より、和歌四首を題材とした大字仮名作品。
八尺の長さの中で、四首をどの様に表現するのか、文字の大小、余白、墨色の変化等に留意し、自然な流れと統一感のある作品を目指しました。
静かな中に勁さをと、常に念じています。
松虫の初聲さそふ秋風は
音羽山より吹きそめにける
吹く風は色も見えねど冬くれば
ひとりぬる夜の身にぞしみける
(以下略)