第五科 書

近藤浩乎こんどう ひろこ

会員

山おろし

かな 70×220

作家のことば

 百人一首の歌から二首選び、横長の紙に起承転結のある物語風の作品にしようと思い纏めました。
 「初瀬の山おろし激しかれとは…」を山場に思い切って暴れた構成にしました。
 右から左へ大きなうねりが見ていただいた方に伝わればこんなに嬉しいことはありません。

長からむ心も知らず黒髪の
乱れて今朝はものをこそ思へ
うかりける人を初瀬の山おろし
はげしかれとは祈らぬものを