第五科 書

尾西正成おにし まさなり

会員

比叡山

漢字 180×90

作家のことば

 起き抜けに東方を見上げると比叡山が朝日を浴びて黒々と聳えます。その山際の光と影が、逞しく毅然とした比叡の全貌を浮かび上がらせます。信仰心の薄い僕でさえ掌を合わせてしまう神々しさ。そんな一瞬を何とか自身の書で留めたく。出来る限り無理のない形と線で、理に適った変化を見せつつ統一できないかと欲張りました。

暁を味方にして比叡は靈機の衣を纒う