第五科 書

尾﨑司邑おざき しゆう

特選

白楽天詩

漢字 70×170

受賞理由

 羲之を基盤にしながらも、宋代の書を独自の視点から取り入れ、新しい書風の作品に仕上げている。小粒の文字ながらも潤渇や太細などの多様な変化を駆使し、紙面に墨気の充実した素晴しい作品となっている。

作家のことば

 今回の作品は、最後は絹本での仕上げでしたが、紙とは違って墨色が難しく、濃墨で書いていきました。多字数なので、どこで墨を盛るか渇筆を出すか苦労しました。じっくり書く事を心がけて書いてみました。批正お願いします。

四月池水満亀游魚躍出 吾亦愛吾池池透明一室
人魚雖異族其榮歸於一 且與爾爲徒逍遥同過日
爾無羡滄海★藻可委質 吾亦忘靑雲衡茅足容膝
況吾與爾輩本非蛟龍匹 假如雲雨來祇是池中物
(以下略)