第一科 日本画

南 聡みなみ さとる

会員

草間

146×224

作家のことば

  いつも通りがかりに目にする、どこにでもあるような何気ない風景でも、毎日見つめていると色々な発見がある。
 雑草に目を凝らしてみるとドクダミ、菜の花、カラスノエンドウ、朝顔などそれぞれ葉の形の異なる個性が浮かび上がる。また日々、草花が成長し、枯れ、朽ち果て、また新しく生まれてくる時間の移り変わりの中で、アリやバッタが忙しく行き交い、トンボや蜂やスズメが飛び交う様子に気が付く。
 人の生活の狭間で激しく移りゆく生命の共存を薄い和紙に一枚一枚動きを変えて墨で描き、貼り重ねていくことで、日々移り変わる季節と植物や生き物の共存を表した。