第二科 洋画

松下久信まつした ひさのぶ

会員

雪晴れ

F120

作家のことば

 雪が止み、丘は早春の陽射しを受けてキラキラと美しかった。白一色におおわれている広大な丘の一角には萌えだした麦の若緑が美しく、命の輝きを見る思いだった。また緑白の雪原にカラマツ林の影がくっきりと伸び、樹々の芽も脹らみはじめて紅みが増し、冬から春へと移りゆく自然を大切に表現したいと思った。