第五科 書

杭迫柏樹くいせこ はくじゅ

会員

閒是寶

225×70

作家のことば

 早朝、東山から朝日が昇り、クッキリと空を染めあげた。雲の姿が刻々と変化する。全身に朝日を浴びて深呼吸を重ねていると、不思議に描いていた構図が消えてしまった。筆を執ってみると、強弱、粗密、遅速が勝手に生まれるではないか。この気持ちを大切にしたいと思って落款を押した。私淑する米芾も「間に趣き有り」と…。