第五科 書

村上俄山むらかみ がざん

会員

ささ浪の

52×220

作家のことば

 万葉の歌二首を横形式で表現した。例年白い紙を多く使用したが、今年は茶系の紙に書いてみた。
 紙に負けないように濃墨でかすれも少なくし、重みのある作にと心掛けてみた。
 並列形式で、大小文字の変化も少なく、行間を広くし明るい作としてみたが─。

〈釈文〉
楽浪の大山守は誰がためか
山に標結ふ君もあらなくに
大坂を我が越え来れば二上に
黄葉流るしぐれ降りつつ