第五科 書

師村妙石しむら みょうせき

会員

懸車

17.8×17.8

作家のことば

 懸車とは漢書『薛廣德傳』にみえる故事。退いて仕えないこと、とある。
 永い間、色々な団体等でお世話になってきたが、全て退いて本来の姿で制作に没頭していきたい。本来の姿とは、何事にも束縛されない自由な身である。本作では、印外に印を求め巨大印に挑んだ。周秦の古璽、金文を基調に、瓦当や塼、封泥の要素を盛り込んでみた。