第五科 書

岩永栖邨いわなが せいそん

会員

山桜花

68×230

作家のことば

 潤筆、渇筆がつくる集団と、行間の広狭の変化を組み合わせ、紙面に立体的な景色を描くことを考えた。
 終わりを穏やかにまとめることも試みたが、最終的には強く書ききることで躍動感が出ることを願った。

〈釈文〉
山里はかすみわたれるけしきにて
そらにやいるのたつをしるらむ
空はるる雲なりけりなよしの山
花もてわたるかぜとみたれば
(以下略)