第五科 書

明石聴濤あかし ちょうとう

会員

李商隠詩

228×70

作家のことば

 今年は黄庭堅の線条を意識し、腕の振りを大きく、筆の握りを柔らかく保ちながら、運筆速度の変化で潤渇を表現し、従来の骨力重視の章法を少し変えて制作いたしました。作品が軽く見えるかもしれませんが、文字の懐と文字間を広めにゆったりと構成しているため、流れが自然で爽快感を感受していただけるのでは。

〈釈文〉
花明柳暗繞天愁 上盡重城更上樓
欲問孤鴻向何處 不知身世自悠悠