第五科 書

田頭央涐たかしら おうが

会員

68×230

作家のことば

 平安時代に花ひらいた「かな」の美しさ。そこには文字、線の表情に加え料紙の世界があります。そこにある和歌と料紙の関係に私はいつも感動いたしております。
 今回の出品作のテーマは「秋」とし、秋の和歌を選び料紙に秋の草木月の版木を使用し、文字との景色を大切に書作いたしました。

〈釈文〉
はらはらと落つる木の葉にまじりきて
栗の実一つ土に声あり
夕日さすあさぢが原に乱れけり
うすくれなゐの秋のかげろふ
(以下略)