第五科 書

新谷泰鵬にたに たいほう

会員

萬葉歌

70×225

作家のことば

 万葉歌は日本人の心の原風景とも言えるものを思い起こさせます。万葉の歌を借りて、深々として、柔らかで穏やか、そして何かうら寂しい、夕靄に煙る村里の情景を表現したいと思い、色々と試みてみましたが、とうとう意に適うものには出来ませんでした。

〈釈文〉
吾妹子之 屋戸乃籬乎 見尓徃者
盖従門 将返却可聞
磐城山 直越来益 磯埼
許奴美乃濱尓 吾立将待