第五科 書

吉澤石琥よしざわ せきこ

準会員・審査員

山行雑咏

225×70

作家のことば

 黒い雲が起こると夕立となり、激しい雨が降る。止むと清々しい爽快な感じがし、空からは絹のように優しい日の光が地上に差し込み、徐々に太陽の光が強くなってくる。
 山歩きをして、天候を詠じた詩である。雲が雨になる、「起」、「変」をより強調し、詩中最初の四句を大きくし、残り六句を小さくして大小感をつけました。

〈釈文〉
山雲纔滃起 頃刻雨點飄 乃知雲變雨 不必到層霄
袛在百丈閒 卽化甘澍膏 君看雲薄處 曦影如隔綃
(以下略)