第五科 書

特選

河合鷹山かわい ようざん

春日野

作家のことば

 日展出品にあたっては、入選が叶って展示されたときに、恥ずかしくない作品でありたいとの思いで臨んでいます。常に目指しているのは、力強い線条、仮名特有の自然な流れ、そして穏やかで効果的な余白の表現です。今年もまた、締め切り間際まで書き続けましたが、力不足を痛感しての出品となりました。

〈釈文〉
夕立の雨降るごとに 春日野の
尾花が上の 白露思ほゆ
秋風の 寒く吹くなへ 我がやどの
浅茅が本に こほろぎ鳴くも
(以下略)