山田まほ
無鑑査
月ノ光図
258×163
作家のことば
はるか高みから雪渓が削りだした跡にもやがて草木育ち潤う大地の一部となる。光を孕む霧と風の中から遠く頂きを眺めやると、月あかりに佇む月山が心に顕れるのだった。月山は死を司る山といわれるが生は常に死を宿すものであるから亡き人の魂が光の中で軽やかに遊ぶ原でもあるのだろう。
第一科 日本画
はるか高みから雪渓が削りだした跡にもやがて草木育ち潤う大地の一部となる。光を孕む霧と風の中から遠く頂きを眺めやると、月あかりに佇む月山が心に顕れるのだった。月山は死を司る山といわれるが生は常に死を宿すものであるから亡き人の魂が光の中で軽やかに遊ぶ原でもあるのだろう。