第二科 洋画

小川尊一おがわ たかいち

会員

風青し小島

F130

作家のことば

 瀬戸内の小さな島、犬島はかつて採石と銅の精錬で成り立っていた。今はその遺構を残すのみだが、数多く残るレンガの煙突や御影石の石垣は美しい。その跡地の頂上から描いたもので、中央には発電所跡のレンガの煙突が聳える。もともと禿げ山だったこの辺りは今はすっかり緑に覆われ、時折強い風が吹き抜けていく。