第二科 洋画

児玉健二こだま けんじ

会員

橋(三条大橋)

F120

作家のことば

 分かたれた両岸を繫ぐ橋はその背に人々の往来を載せ、佇む。日が暮れ行き彼方此方に明かりが灯る頃にはその細部は消え、橋はシルエットとして浮かび上がる。その姿はまるで長い年月を生きる大樹のようだ。そんな橋にとって慌ただしく行き交う私たちの姿は、長時間露光写真のように形を留めることはないのだろう。