第二科 洋画

飯塚康弘いいつか やすひろ

特選

白昼の階段

P100

受賞理由

 良い絵にはその人らしさが画面から出ています。日常の風景に想いを託したこの作品には、人を慈しむ優しい目線があります。「原風景を通して人を描く」という作者の試みは、これからの世代を担う大きな可能性を示しています。

作家のことば

 狭い階段が家々を縫うように上へ上へと昇っている。厳しい風土の中、山に沿って家が立ち並ぶ山陰の小さな漁村に取材した。
 昼の日差しの中、老婆と孫の日常生活の一場面を描くことで、そこに住む人達の強さと優しさを表したかった。