第三科 彫刻

東京都知事賞

村山 哲むらやま てつ

会員・審査員

ヤマトオグナの御子

200×51×45

受賞理由

 古事記の世界の人物を、現代に生き生きと蘇らせた説得力のある作品である。
 漆を用いた古色の色合いが、効果的に作品をひき立てており、作者の秀でた技法と独自の表現世界が評価された。

作家のことば

 敵方の宴の席。女が主に接近…、主はそこに倒れ臥す。実は女が天皇の御子である事を知り、「ヤマトタケル」の名を贈る。御は都へ凱旋するも間髪いれず東国行を命ぜられる修羅の道を強いられた英雄ヤマトオグナの御子、御の内に秘めた悲しみ、苦悩を、この事件と融合し彫刻として表現してみました。