第三科 彫刻

永江 智尚ながえ ともひさ

特選

流露

110×77×100

受賞理由

 女性が丸くうずくまり一つの塊として表現されている。細身の体躯ながら重量感があり、力強い量塊の構成が優れた作品である。人物の内面性の表出にも挑戦した作品と言える。

作家のことば

 本作が象徴するものは、「切々たる思いが溢れ出す様子です。この様子が作品の形状から直接的に連想されるように、非日常的なポーズで「仕草の意味」を排除し、裸によって「着衣の意味」を排除し、男性的な女性像とすることで「性別の意味」を排除するなど、余分な意味性を取り除くことを試みました。