第四科 工芸美術

早瀨郁惠はやせ いくえ

準会員・審査員

月下、君をのせて

198×108

作家のことば

 黄昏時、夜を待つ静かな海。姿の見えない月が水面に映し出す光の舟は、やさしい面影をのせて夜の海を渡る。まだ見えぬ月に会えない人を思い、切なく移ろうやさしい時間を表現している。
 心の奥にとどめている景色をもとに、色糊による着色抜染法とフリーステッチで制作している。