第四科 工芸美術

堀内晴美ほりうち はるみ

特選

宙へ

168×130

受賞理由

 椿花が明けの空に舞い上がっています。作者の創意から生まれた線的、抽象的な模様表現が風や香の空気感、椿花の嬉々とした喜びの様を感じ、リズミカルな動きのある詩情豊かな空間表現となったローケツ染の作品です。

作家のことば

 このコロナ禍で取材範囲が制限されたため、身近で写生出来る椿をモチーフに制作致しました。
 まずは椿と向き合い、その生態を隅なく観察理解する事から始め、自然の営みの種族保存のあり方に感嘆し制作を進めました。椿の生殖をテーマに生命の喜びは宇宙にまで届くとの想いで椿花を宙へ舞い上げる作品に致しました。