第五科 書

土橋靖子つちはし やすこ

理事・審査員

三諸の山

66×235

作家のことば

 万葉集の長歌を題材とした大字仮名作品。今回は草仮名を多用し顕著な「散らし」を抑えて、懐大きく風趣に富んだ世界を表現したいと念じました。
 パノラマ風の画面の中でどう統一感を出すかも苦心したところです。
 書の一回性の難しさを痛感しています。

〈釈文〉三諸は人のもる山もとべは馬醉木花咲くすゑべは椿花さくうらぐはし山ぞ泣く児もる山