横山煌平
会員
秋風
130×220
作家のことば
秋風で吹き敷かれた庭は雲一つない明るい月光で見ても見あきない清冽な美しさをたたえていると詠まれたこの歌は、万葉集巻二十に所載されている大伴家持の奏上歌である。
緊密な言葉のリズムをしっかりとらえるため、今回の表現は草仮名を多用しつつ、できるだけ清らで張りつめた世界を求めてみた。
〈釈文〉秋風の吹き扱き敷ける花の庭
清き月夜に見れどあかぬかも