第五科 書

田頭一舟たかしら いっしゅう

会員・審査員

心華

71×235

作家のことば

 今回、山家集(西行)より、自然美を感じる八首を素材として選びました。
 古典を根底に置き、現代性ある小字作品表現を追求しています。紙は具引紙を使用、紙面に対しての構成、連綿からの流動美、無理のない造形、一本の線条、全体の墨美で遠近感ある作品をと心掛け書作いたしました。

〈釈文〉年暮れぬ春来べしとは思ひ寝に
まさしく見えてかなふ初夢
年をへて待つも惜しむも山櫻
心を春はつくすなりけり
(以下略)