吉川美恵子
会員
思草
70×235
作家のことば
今年度もまた、万葉集より和歌三首を題材としました。万葉歌の素朴で率直な歌風に惹かれます。
制作においては、永年学んできた技法に基づきながらも、様々な表現美や技巧にとらわれることなく、自由闊達な表現となるよう(意識して)筆を執ったのですが… 結果として、騒がしい作品となってしまいました。
まだまだ、卒意への憧れは尽きません。
〈釈文〉道の邊の尾花がしたの思草
今さらになぞ物か念はむ
雁が鳴の寒き朝明の露ならし
春日の山をにほはすものは