第五科 書

岩永栖邨いわなが せいそん

会員・審査員

秋の山里

70×235

作家のことば

 比較的小さな字粒で紙面に密度を持たせ二十行程で書いています。その行の間隔をつめたり広げたり、また潤筆の集団をつくることや、渇筆で大きく「白」を包む構成を意識しました。これらの変化で、紙面に盛り上がるような立体感が出ることを願いました。

〈釈文〉心をば干草のいろにそむれども
そでにうつるは萩が花ずり
山ざとはさびしかりけりこがらしの
ふく夕ぐれのひぐらしの声
(以下略)