第五科 書

舟尾圭碩ふなお けいせき

会員

秋霜

78×230

作家のことば

 序・破・急の展開としました。
 秋深まる頃の連なる山々の情景を心に描きながら制作しました。
 中国的書法を「唐様」、日本的書法を「和様」とするならば、その融合をテーマといたしました。その二面性のバランスが難しい。精神の集中とコントロールにたいへん苦慮いたしました。

〈釈文〉ありつつも君をば待たむうち靡く
我が黒髪に霜の置くまでに
秋の田の穂の上に霧らふ朝霞
いつへの方に我が恋やまむ