第五科 書

近藤浩乎こんどう ひろこ

会員

夜想

72×225

作家のことば

 皆に愛唱されている小倉百人一首の中から二首を選び、いつもより横長の紙に、起承転結のある物語性の構成をとり、余白の響き合いを第一に考え纏めました。左上へのうねりのような動きが少しでも感じて頂けたら嬉しいことです。

〈釈文〉めぐり逢ひて見しやそれともわかぬまに
雲がくれにし夜半の月かな
明けぬればくるゝものとは知りながら
なほ恨めしき朝ぼらけかな