森上光月
会員
白妙の
75×220
作家のことば
自分の目指している書風の作品にいつになったら近づくことが出来るのか、暗中模索の状態から何とか手応えを求めて、諦めることなく日々研鑽を積んでいます。今回の作品は、香をたきしめた恋人の白い衣と梅の花が、色も香りも全く区別できないでいるという、何とも叙情的な歌の情景を、最大限活かしたいと願って書きました。
〈釈文〉白妙の妹が衣に梅の花
色をも香をも分きぞかねつる
袖垂れていざ我が園に鶯の
木づたひ散らす梅花見む