第五科 書

吉澤石琥よしざわ せきこ

会員

廬州城下

224×70

作家のことば

 ウクライナ侵攻により、人命、環境がどんどん破壊され、この事が毎日報道されている。詩の内容もこの侵攻に合致しており、戦争の愚かさ、悲惨さ、荒廃の町並みの光景を見た時に寂寞たる思いが募るばかりである。令和にこのような惨憺たる世界を誰が予想したであろうか。冬の夕暮れになれば寒さがなおさら身にしみることだろう。

〈釈文〉月暈曉圍城 風高夜斫營 角聲寒水動 弓勢斷鴻驚
利鏃穿吳甲 長戈斷楚纓 囘看經戰處 慘澹莫寒生