第五科 書

稲村龍谷いなむら りゅうこく

準会員

清氣入骨

6.8×6.8

作家のことば

 動きのある漢印または南北朝印のような、ちょっと壊れた感のある鑿印(タガネで追鑿するもの)の世界を朱白相間印(朱文と白文が一印の中に展開する印)で表現してみた。四等分して疎画の「入」字を朱文にし、小さくして白を強調した。残りの三文字は白文で、筆意を優先して刻すことでおきる欠けや弾けた感じを意識した。