第五科 書

大田鵬雨おおた ほうう

無鑑査

雲端清磬

224×53

作家のことば

 鎮江の名刹金山寺の情景を詠んだ明人、劉一焜の詩を倪元璐の筆意でもって制作した。強い筆線、文字の大小や潤渇の対比、粗密による黒白の相克等を念頭に濃墨、兼毫筆、絹本を用いた。特に作品を書く前、途上で臨書を繰り返し、独り善がりにならないことを目指したが、見ての通りそれには程遠い反省頻りの作となった。