第五科 書

足立光嶽あだち こうがく

特選

53×230

受賞理由

 懐素の書を基にしたダイナミックなリズム感のある流れがあり、凛とした字形。気力充実し練磨された強靭な線で、格調高く堂々とした風格のある作品である。

作家のことば

 ここ何年も線と展開をテーマにしています。筆が行く所に行ききった線を手に入れたい、心の伴った展開を表現したいのです。
 新鮮な心を保ち続ける手立ては奈辺にありや、未だにこんな青臭い思いにとらわれ、ホロヴィッツのピアノを浴びるように聴いていました。でも、今回もまた、書き始めた頃の作品でした。

〈釈文〉漫衟春來好狂風太放顚吹花隨水去飜却釣魚舩