奈良衡齋
特選
先徳韜光
8.5×7.5
受賞理由
西周金文の様式により、刀の切れ味鋭く爽明な線質は青銅器に鋳造された金文の凜とした佇まいを見せる。印形をやや縦長とした工夫により伸びやかな線状となり、文字相互の連関と朱白の対比を見事に表現した。
作家のことば
語句を選ぶことには単純なもので、字画の粗密の配列がうまく配列されるよう苦心しました。文字は金文を使用し線の動きや余白等に留意して布置した。運刀にあたっては、大胆に刻すことを念頭に、また、あまり作為的にならぬようこころがけてみました。